日本の宇宙ベンチャーの抱える三つの課題と解決案
日本で注目されつつある宇宙ベンチャーですが、以前として課題があるように思えます。
実際に、2020年8月現在、まだ海外の宇宙ベンチャー企業が数千あるとされている中で、宇宙開発に主体的にかかわっている日本の企業は100ほどしかありません。
なぜ、こんなに宇宙ベンチャーが少ないのか、三つの理由を自分なりにまとめてみました。
資金不足
宇宙開発では、ホリエモンで有名なインターステラテクノロジーズのように小型のロケットを飛ばすことは決して資金的に簡単なことではありません。
小型の衛星を飛ばすだけでも、それを打ち上げるロケットを借りたりするのに、数億かかってしまいます。
実際そんな大金を持っているベンチャー企業はありません。
大企業もJAXAなどの大型ロケットの製造にかかわっているのがほとんどです。
この資金問題は、積極的に国が投資したり、銀行が融資してくれないと解決しません。
そのためには、宇宙技術の発展が広く知られることが必要ですが、まずは誰かが開発者に賭けをする必要があって、その一人としてホリエモンさんは大きな働きをしていると思います。
この問題を克服するには、一案として、話題性を求める必要があります。
自分の資金を持て余している人は意外と一般の人にも多いはずです。
クラウドファンディングといった一般の人に切り込んでいく方針も、ビジネスに加えて使う必要があるように思います。
技術者不足
多くの日本人技術者はJAXAやほかの大企業に就職するか、海外の宇宙開発に携わるため、国内ベンチャーでは、なかなか技術者がそろわないということも問題だと思います。
それは、国内の大学より圧倒的に海外の大学のほうが宇宙工学を学ぶ上で魅力的であるということもあると思います。
これからベンチャーを始めるとするならば、資金問題より先にぶち当たる壁となるでしょうが、逆に言うと、国籍を気にせずアジアの優秀な人材と起業をすることが得策だと思います。
東南アジアやインドの技術者は実際勤勉で素晴らしい技術を持っています。
チャンドラヤーンの成功から見るに、それは明らかです。
日本人だけということにこだわらなければ、ベンチャーでも戦えると思います。
成功例不足
一般の人々のなかで宇宙開発といえば何を思い浮かべるでしょうか。
せいぜいはやぶさ、そしてもうすぐ帰ってくるはやぶさ2ぐらいでしょう。
ロケットの名前など知る人は少なく、H-2ロケットなどは世界的にみても優秀な部類のもののはずですが、とても知名度があるとは言えません。
資金不足のところでも話した通り、そもそも知名度がないと資金も、技術者も集まりません。
逆に言うと、その分野で初めてベンチャーとして大きな成功例を挙げれると、確実にその業界ではトップクラスになれます。
そこを目指す場合は運の領域も入ってくるように思います。
その運を呼ぶには、矛盾しているようですが、必要以上の宣伝活動も必要だと思います。
一つの企業として、技術者だけでなく、宇宙に全く興味がなかったような人も引き入れ、各分野の層をあつくすることで、Serendipityが生まれるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
当たり前と思う方もいるでしょうし、そういう見方もあるんだとすこしでも思う人もいると信じています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。